ジミー・バリアント
Jimmy Valiant
1942/8/6
アメリカ合衆国の元プロレスラー。テネシー州フランクリン出身。本名はジェームズ・ハロルド・ファニング(James
Harold Fanning)。
現役選手時代はヒールの"ハンサム"
ジミー・バリアント("Handsome" Jimmy Valiant)、ベビーフェイスの"ブギウギ"
ジミー・バリアント("Boogie Woogie" Jimmy Valiant)として活躍した。
来歴
1964年にビッグ・ジム・ベイレン(Big Jim Vallen)のリングネームでデビュー。1970年代よりニューヨークのWWWF(現・WWE)に登場し、ジョン・L・サリバンことジョニー・バリアントと金髪のヒール・タッグチーム「バリアント・ブラザーズ(The
Valiant Brothers)」を結成。1974年1月、インディアナポリスのWWAでブルーノ・サンマルチノ&ディック・ザ・ブルーザーからWWA世界タッグ王座を奪取
。WWWFではキャプテン・ルー・アルバーノをマネージャーに、同年5/8にディーン・ホー&トニー・ガレアを破りWWWF世界タッグ王者となった
。以降もジョニーとのコンビで全米各地を転戦し、WWAではボビー・ヒーナンをマネージャーに世界タッグ王座を1977年と1978年にも獲得している。
シングルでも数々の実績を残しており、テネシー州メンフィスに本拠を置くCWAでは1977年から1981年にかけて、AWA南部ヘビー級王座を巡ってジェリー・ローラーと流血の抗争を繰り広げた。また、CWAではビル・ダンディーと組んでタッグ戦線でも活躍した。この当時、彼は『ハンサム・ジミーのバラッド(The
Ballad of Handsome Jimmy)』という歌まで録音し、自分の入場曲に使用していた。ローラーの自著によると、CWAは是が非でもメンフィスにジミーをとどめておきたくて、メンフィスに彼の自宅を購入することまで提案したという。
1980年代に入るとバリアント兄弟を解散してシングルプレイヤーに専念。1980年代初頭の一時期は、NWAのミッドアトランティック地区にて英国出身のロード・アルフレッド・ヘイズをマネージャーに迎え、キング・ジェームズ・バリアント(King
James Valiant)を名乗り王族ギミックのヒールを演じたこともある
。
1982年よりブギウギマン(Boogie
Woogie Man)のニックネームでベビーフェイスに転向、コミカルなショーマン派へのギミック・チェンジを行い、南部エリア一帯で人気者となる。ミッドアトランティック地区ではイワン・コロフ、スーパースター・ビリー・グラハムなどWWWF時代のヒール仲間と抗争を展開し、テネシーではジェリー・ローラーやロッキー・ジョンソンなどかつての仇敵とタッグと組んで活躍した。一時期、チャーリー・ブラウン(Charlie
Brown)なる覆面レスラーに変身したこともある。
WCWへの移行期にNWAを離れ、1990年にメンフィスのUSWAでローラーとの抗争を再現。USWAユニファイド世界ヘビー級王座を2回に渡って獲得している
。1993年にはカロライナ地区のインディー団体NWAにも参戦した。WWFとは1979年を最後に関係を絶っていたが、1996年にジョニーとのバリアント・ブラザーズとしてWWE殿堂に迎えられている(プレゼンターはブリティッシュ・ブルドッグとオーエン・ハート)。以降もインディー団体への単発出場を続け、2005年に引退した。
近年はバージニア州ショーズビルに居住し、プロレスリング・スクールの "Boogie's Wrestling Camp" を主宰、後進の指導・育成にあたっている
。また、"The Boogie
Woogie Referee" と称し、各地のインディー団体にスペシャル・ゲスト・レフェリーとして登場することもある
。
日本には1972年6月に日本プロレスに初来日。1976年にはバリアント・ブラザーズで全日本プロレスに来日し、6/2にジャイアント馬場&ジャンボ鶴田のインターナショナル・タッグ王座に挑戦。6/17にはグレート小鹿&大熊元司のアジア・タッグ王座にも挑戦している。1985年1月にはローラーとのコンビで全日本に9年ぶりの来日を果たしたが、長州力らジャパンプロレス勢の参戦で日本人同士のハイスパート・レスリングが主流化していた当時の全日マットでは、彼のショーマン・スタイルが受け入れられることはなく、これが最後の来日となった。
獲得タイトル
シングルタイトル
- WWA世界ヘビー級王座(インディアナポリス版):1回
- AWA南部ヘビー級王座:5回
- NWA TV王座(ミッドアトランティック版):2回
- USWAユニファイド世界ヘビー級王座:2回
タッグタイトル
- WWA世界タッグ王座(インディアナポリス版):3回(w / ジョニー・バリアント)
- NWA世界タッグ王座(サンフランシスコ版):1回(w / ジョニー・バリアント)
- NWA USタッグ王座(フロリダ版):1回(w / ジョニー・バリアント)
- NWAジョージア・タッグ王座:1回(w / ジョニー・バリアント)
- WWWF世界タッグ王座:1回(w / ジョニー・バリアント)
- AWA南部タッグ王座:1回(w / ロッキー・ジョンソン)
- WWF Hall of Fame:1996年度(ジョニーとのバリアント・ブラザーズで殿堂入り)
etc.
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